遠山詠一先生「お別れの会」
昨年亡くなった遠山詠一先生の「お別れの会」に参加してきました。「先生」と呼ぶのもおこがましいですが、以前、指揮者をしていた時に以下のようなエピソードがあります。
前日、汐澤先生や遠山詠一先生と夕食をご一緒したのだが、その時遠山先生がおっしゃったのが「指揮者も演奏者も暗譜するくらいでないとダメだ。演奏者は指揮者を見て演奏しなければいけないし、指揮者も演奏者を見て指揮しなければいけない。」ということだった。
そう言われたからというわけではないのだが、今年は全て暗譜で振った。 (念のため指揮台の上にスコアは用意していたのだが、結局一度も見なかった。)
演奏会後のレセプションで再び遠山先生とお話ししたのだが「今日は暗譜で振ったね。非常によかった。」というコメントをいただいた。 そこまで見ていただいていたのかと思い、感服するとともにちょっと恐縮。
また、ブレーンから発売されているレジェンダリーシリーズの一枚で、氏が長らく指揮をされていた静岡県立浜松工業高等学校吹奏楽部のCDのライナーノートも書かれていただきました。
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浜松や横浜で開催されている選抜吹奏楽大会を始めたのも、日本に(浜松に)世界吹奏楽大会を誘致してきたのも、遠山先生です。あらためて、その精力的な活動に敬意を表したいと思います。
我々の世代だと、遠山先生といえば《古祀》(保科洋)の名演奏を思い出しますが、私としては初めて買ったコンクールのLPに収録されていた課題曲《フェリスタス》と自由曲《アルメニアン・ダンス・パートII》の疾走感あふれる演奏に魅了されていました。
あらためてご冥福をお祈りいたします。



